冬の錫杖岳「グラスホッパー左ルート」

2008年3月6日(木)

前日も雪が降り続いていた新穂高温泉。
登山口の偵察ではトレースばっちりだったのに、岩小屋から先は新雪のラッセル。
当初の目標、1ルンゼや2ルンゼはチリ雪崩が舞い上がっていたので、北東壁側に回り込みました。

 
 膝上から、壁近くは腰丈まで沈んで、ルートは目前なのになかなか近づいてこない。
バックには時折だが、焼岳や西穂、ジャンダルムに奥穂といった山々が現れる。

「牙状の氷柱」もギリギリ下に繋がっている?
でも今回は「グラスホッパー左」に。


1ピッチ目+同時行動
アプローチでは30aほど積もっていた新雪が、岩の基部で吹き溜まって更に深く、
久野はいきなり大きなシュルンドに落ちかけて驚く。
フォローの私は、ルンゼの中で断続的に襲ってくるチリ雪崩によって、度々前が見えなくなった。


2ピッチ目
久しぶりのリードで、要らないところに力が入って疲れる。岩が露出している抜け口が嫌で右上気味に抜ける。
中間バンドは雪が多く、上部の氷壁に近寄るのに腰まで埋まって苦労する。左の氷は白く浮いていてスレッドだけではビレイ点は作れ
ないので、2本のスクリューに更にアックスで補強した。ルンゼだから当然だがルート中に立木はほとんど無い。
 


3ピッチ目
なぜ時間が掛かるのだろう?と思ったら、自分のフォローで解った。
垂直なのに氷質が悪く、片手ずつのレストがしにくい。指先が冷えて感覚の戻るのに時間が要る。
私の番。「もういいや、フォローなんだし」テンションと言って挫折したくもなったが、核心部をリードして貰っておき、それも情けないので
片手ずつ回復させてはスクリューを回収してまた打ち込む。日も傾いてきたので取り急ぎ登った。

 
4ピッチ目
中央から登る。抜け口が乾燥して悪い。上部雪稜へ抜けて初めて生きた木でのビレイが可能。
ここから頂上へと行くことも出来るが、今回はここで終わり。
同ルート懸垂3ピッチギリギリ。下部はアバラコフで下降し、日のあるうちに新穂高へと下山する。
 
 
久しぶりのプライベートに、やっぱり出掛けないとなぁ〜と(「島々」あたりに出没する)反省猿になる。

・・・来シーズンの募集コースに入れます。